英雄伝説IV 朱紅い雫

あらすじ

始めに光と闇があった。
光のバルドゥスと闇のオクトゥム。相反しながらも不可分の存在。
その永き相克の果て、大地と精霊ドゥルガーが現れた。
精霊は大地に命を吹き込み、最後に人を創った。光と闇、そして精霊の加護の下、人は繁栄を続けていった。
しかし、人は幼く不完全な存在。自らの益を求め、過度に大きくなるその営みは大地に混沌をもたらし、神々の秩序をも歪めてしまった。
光は世界の維持を望み、闇は破壊と再生を求めた。
そして精霊の調停も虚しく両神は相争いバレドゥスがオクトゥムを封じることで決着をみた。
しかし、光と闇は不可分の存在、半身を封じたところでバレドゥスの躰は砕け散り、やがてドゥルガーの眷属も眠りについた。
それから幾星霜……
神々の眠る地、エル・フィルディンにおいて争いを続ける二つの勢力があった。
光を奉じるバレドゥス教会、闇を求めるオクトゥムの使徒。
人は未だ巣立ちを迎えることなく、神々という名の運命に囚われ続けていた。
これは、ガガーブの彼方で綴られた人と神々を巡る物語である。(公式HPより引用)

製品情報

作品名 英雄伝説IV 朱紅い雫
公式サイト 公式HP
発売日 1998年8月27日(PS版)
2005年6月2日(PSP版)
ジャンル RPG
対応機種 Win/PSP
ボイス 無し
主人公情報 アヴィン
個別イベント 無し
個別エンディング 無し
作品の傾向 相棒関係 幼馴染 男がヒロイン ファンタジー
キャラ傾向 主人公の親友(マイル)

感想

戦闘や育成を楽しむのでは無く、ストーリーを読ませる事を重視したストーリーRPG。
移動速度が遅いなど古いゲームならではの不便さはありますが、ストーリーの良さですべての欠点をカバーしています。
ガガーブトリロジーシリーズという、シリーズ作品のうちの一作品ですが、単体でも十分十分に楽しめる内容になっています。

ラストで主人公とヒロインが良い感じの雰囲気になりますが、本編ではある男性キャラがヒロインを食うレベルの活躍をしているので、ほとんど気になりません。

主人公アヴィンの幼少期から物語は始まり、後に親友となるマイルとの出会い、妹との別れを経て、青年に成長したアヴィンは旅立ちます。
親友マイル関連のイベントがとにかく濃く、短いイベントでも涙を誘うものが多いです。涙腺は緩い方ですが、序盤のイベントで泣いたのはこのゲームが初めてでした。

ストーリー序盤、唯一の肉親である妹と生き別れになったアヴィンの心を癒したり、妹探しの旅にアヴィンが村を出る時は当たり前のように付いてきてくれたり、短気ゆえに暴走しがちなアヴィンを上手くコントロールしたりと、アヴィンの女房役、相棒として常に傍で支えるマイル。
そんなマイルを家族同然に大切にするアヴィン。二人で居るのが当たり前、という風にプレイヤーも印象付けられるので、マイルが離脱した時の喪失感は尋常じゃなかったです。
二人の絆の濃さは物語後半でも丁寧に描かれており、唯一の欠点と言えばマイルが濃すぎてヒロインの影が薄くなってる事くらいです。

PC版がダウンロード販売されていますが、岩崎美奈子さんの美麗なキャラグラフィックが堪能できるのはPSP版のみなので、ハードをお持ちの方はPSP版をオススメします。