幻想水滸伝5

あらすじ

太陽の紋章と大河フェイタスの祝福により、豊かな国土に恵まれた南の大国、ファレナ女王国。
かつては女王位の継承順位や有力貴族の主導権を巡る争いに揺れ続けたこの国も、今代の女王アルシュタートの善政のもと、確かな平和と繁栄を享受しているかに見えた。
女王に最も忠実と言われた貴族の領地で不可解な暴動が起きるまでは。
そして2年後。女王の命を果たし終えた一隻の船が王都ソルファレナへ帰還すべくフェイタス河を遡る。
その船上に、若き王子の姿があった。(公式サイトより引用)

製品情報

作品名 幻想水滸伝5
公式サイト 公式HP
発売日 2006年2月23日
ジャンル RPG
対応機種 PS2
キャスト ゲオルグ(小谷津央典)
カイル(岸尾大輔)
ユーラム(浪川大輔)
ボイス 有り
主人公情報 デフォルト名無し
無個性/王子主人公 セリフ/ボイス無し
戦闘時のみ掛け声ボイス有り(浪川大輔/皆川純子)
個別イベント 無し
個別エンディング 無し
作品の傾向 主従関係 ファンタジー 一部男女恋愛要素有り
キャラ傾向 渋カッコイイおっさん(ゲオルグ)
軟派な騎士(カイル)

感想

仲間加入キャラ最大107人という、壮大なスケールのRPGの五作目。主人公はセリフ無しで、ポリゴンの動作や表情で喜怒哀楽を表現しています。

ストーリーは「全てを奪還する」という煽り文句そのまま。序盤ですべてを奪われた主人公が、仲間を増やしながら奮闘していく流れはシリーズ伝統ですがやはり熱い。が、後半の展開が不完全燃焼気味で、敵キャラの描写も中途半端。護衛のリオンに関する描写に納得のいかないものが多いなど、不満点も多々ある作品なので、文句なしにおススメ!とはいきませんが、世界観や設定は本当に良いです。
渋いおっさんイケメンと主人公が、決戦前夜に二人で語らうイベントがある希少価値の高いゲームなので、おっさんスキーの方は迷わず買ってほしい一品。

ゲオルグは主人公父の旧友であり、主人公を影で支える渋いおっさんで、序盤にお助けキャラとしてパーティーインするものの、序盤以降は裏方に徹しているため、離脱期間が結構長いです。といっても完全に存在を消しているのではなく、なんだかんだ美味しいところで登場してきます。

ゲオルグが主人公に加勢する理由は、主人公の父に恩義がありそれに報いるため。けれど主人公と共に過ごす内に、恩義とは別に主人公自身を助けたいという気持ちが芽生え始めます。この心境の変化がステキ。真っ直ぐな少年の心がおっさんの心を揺さぶるってのは良いものです…。

仲間全員を仲間にすると大団円エンドですが、仲間を集めないVerのエンディングがゲオルグエンドっぽくて、個人的にはこちらのエンディングの方が良かったです。主人公を抱きしめたり、ひっそりと二人で旅立ったり…、もうこれがゲオルグエンドで良いじゃないといった心持です。

その他にも、一時的に敵対するユーラムなども、いい味出した小物悪役でお気に入りです。敵対こそするものの、仲間にする事も可能で仲間にすると心を入れ替え、きれいなユーラムに進化します。
無口な戦士のゼガイさんや、マスコットのような外見のコルネリオなど、萌えとは別に好きなキャラクターも大勢居て、仲間の人数が多い割にそれぞれキャラが立っていて、そこは本当に凄いなと思います。

終盤の展開など不満はありつつも、中盤までは本当に楽しくプレイできたので、おっさんと少年の組み合わせが好きな方は是非プレイしてみて下さい。