テイルズオブヴェスペリア

あらすじ

帝都ザーフィアスの下町で気ままに暮らす青年ユーリ。ある日、その下町で住民の生活を支える水道魔導器(アクエブラスティア)が暴走を起こす。
ユーリは相棒で犬のラピードと共に、修理を請け負ったという人物を追うが、騎士団に邪魔されて逃げられたばかりか、投獄されてしまう。脱獄に成功したユーリは、城内をさまよううち騎士に追われる少女エステリーゼに遭遇、彼女が親友フレンの名を口にしたことから、咄嗟に助けてしまう。

フレンに会いたいという彼女をユーリは部屋まで連れて行くが――

製品情報

作品名 テイルズオブヴェスペリア
公式サイト 公式HP
発売日 Xbox360:2008年8月7日
PS3:2009年9月17日
PS4/Xbox One/Steam/Switch
2019年1月11日
ダウンロード版有り
ジャンル RPG
対応機種 Xbox360/PS3/PS4
Xbox One/Steam/Switch
キャスト ユーリ・ローウェル(鳥海浩輔)
フレン・シーフォ(宮野真守 )
レイヴン(竹本英史)
ボイス 有り
主人公情報 ユーリ・ローウェル
大人主人公 賛否両論ある主人公
個別イベント 無し
個別エンディング 無し
作品の傾向 親友/ライバル関係
キャラ傾向 幼馴染にして無二の親友(フレン)
神出鬼没の風来坊(レイヴン)

感想

テイルズシリーズのマザーシップタイトル10作目。テイルズ作品ではおなじみの専門用語が満載で、アニメ絵をそのままポリゴンに当てはめたような美しいグラフィックも相まって、ファンタジー世界の雰囲気を十二分に堪能できます。戦闘の難易度は若干高めで、難易度ノーマルでも序盤の雑魚に苦戦するレベル。キャラが育って技やスキルが充実するにつれて、アクション苦手でも爽快感溢れるプレイが出来るようになり、戦闘システムやキャラ育成はテイルズ作品の中で一番好きかもしれません。

ヴェスペリアの正義を貫き通すRPGというジャンル名通り、今作では物事に対してどのように正義を貫くか?という事がテーマとなっています。基本的にRPGの主人公は正義の味方ポジションで、敵対する悪と戦うのがテンプレです。しかしながら今作では、ユーリとユーリの幼馴染であるフレンが、それぞれ異なった正義感を持ってる事がキーポイントになっています。

謹厳実直を絵に描いたような性格のフレン、アウトローで皮肉屋なユーリ。正反対な性格の二人ですが対立しながらも、根本では互いを認め合い、それぞれに足りないところを補い合ってる姿は、まさに無二の親友という言葉がピッタリです。敵対するといっても、事あるごとに「ユーリにしか頼めない」「フレンなら大丈夫だろ」と、固い絆と信頼関係で結ばれている描写があり、完全な敵となる事はありません。

序盤から話題に上がり登場も割と早いフレンですが、立場上一緒に戦う事は難しく、そんな二人がようやく共闘出来た時は、演出も相まって非常に熱い展開となっていました。なによりこの時のユーリが!普段はパーティーの保護者役として、余裕の態度を崩さなかったあのユーリが!!この戦闘の時だけやたらテンション高くて嬉しそうなんですよ。この時のユーリは年相応な感じで非常に可愛かったです。

PS3版、リマスター版の方がフレンの加入期間も長く、むしろ追加要素は新キャラとフレン関連のものが大半なので、今から購入される方は断然リマスター版をお勧めします。今作は恋愛描写が全くと言っていい程なく、その分がっつり熱い友情が描かれているため、女性とフラグが建ってるのもちょっと…という方でも安心して楽しめる新設設計。

ちなみに主人公のユーリとヒロインのエステルは、割と好き嫌いが分かれそうなキャラ付がされているので、好みがハッキリ分かれると思います。実際この二人の言動には私もプレイしていてモヤッとしました。でも、それを補って余りある良さもある良作RPGであることは間違いないので、未プレイの方は是非ともプレイしてみて下さい。