漫画(スポーツ)

ダイヤのA

名門高校でエースになってやるっ!と意気込むも空回り気味な沢村が、投手指導役のクリス先輩と出会い、衝突、和解を経て、最終的にクリス先輩厨になるまでの流れが、熱い、泣ける、萌えるの三拍子。和解以降の沢村はクリス先輩を心から慕い、どん底に沈んでる時でもクリス先輩が球を受けてくれるだけで満面の笑顔。沢村の前世はきっと犬に違いない。沢村がポカをやらかした時に「すいません」と謝るクリス先輩の保護者っぽさが、なんというか凄く良いです。

沢村が投手として成長するきっかけがクリス先輩であることは、周囲の仲間も暗に了解していて、沢村にはクリス先輩を与えときゃ良いだろ的な空気すら漂っています。

最初は死んだ魚の目をしていたクリス先輩が、沢村と出会いバッテリーを組んだことで、黒目にハイライトがしっかり入って、サイボーグから人間に戻ったかのような変化を遂げる演出もgoodでした。

先輩を心から慕う後輩、後輩を見守る先輩。片方だけの一歩通行じゃなく、お互いがそれぞれ誠意を持って相手に接している所が、見てて安心出来るし好感が持てました。

ALL OUT!!

私が人生で初めて読むラグビーを題材にしたスポ根漫画です。ラグビーに関しては、去年かそこらに五郎丸選手が話題になったな~、程度の知識しかなかったので非常に勉強になりました。主人公の祇園君がラグビー初心者という設定なので、とても分かりやすくラグビー解説が入り、私みたいにラグビーの事全然知らない!という方でも問題なく楽しめる仕様です。
物語の始まりはチビの主人公・祇園が、ガタイは大きいのに気は小さい石清水と出会う事から始まります。主人公の祇園は典型的なスポーツ漫画の主人公という感じの性格で、うるさいバカだけど憎めないキャラクターで私はかなり好きです。後のチームメイトとなるキャラも個性的でそれぞれキャラが立っていますが、いかんせん人数が多いので初見で全キャラを把握するのは難しいです。私は漫画とアニメの両方を見て、ようやく主人公チームの顔と名前が一致しました。試合に出場するメンバーだけで15人という多さなので、ライバルチームも含めて全キャラ把握出来る日はまだまだ遠そうです…。
主人公の高校のラグビー部はぶっちゃけ弱小チームです。顧問の先生はやる気なし、コーチも居ない。やる気のある今の三年生が試行錯誤しながら、なんとか部活として機能させてきた状態。そんな弱小ラグビー部に主人公が入部し能力を開花させ連戦連勝…!!なんてご都合主義な展開はなく、序盤主人公が活躍する場面はほぼありません。むしろチームスポーツの経験がほとんどない為、自己中心的なプレーをしてチームの足を引っ張る有様。
物語の序盤は主人公やチームが普通に弱いので、心苦しい展開になる事も多々あります。けれどそんな最底辺の状態からスタートし、主人公だけでなくチーム全体が少しづつ成長していく様を、わが子を見守る母のような気持ちで応援出来る楽しさが、この作品の最大の魅力だと思います。
弱小チームが這い上がっていく熱さ、主人公含めたキャラの成長と友情が詰まった作品で、もう少し長く続いてほしかった気もしますが、終わり方はとても綺麗で後味も良いので、完結済のスポコン漫画を求めている方は是非読んで頂きたい作品です。

弱虫ペダル

オタクな主人公小野田坂道が自動車競技との出会いによって成長する青春漫画。
どんな苦しい状況でも諦めず努力する主人公やキャラが非常に魅力的ですし、絵柄は若干独特で癖が強いですが、とにかく熱い、燃える展開ばかりで読み始めたら止まらなくなります。
ライバルとの友情、チームメイトの絆がかなり濃く描かれているので
ニアホモ的にもかなり美味しい展開が満載です
主人公と師弟関係となる巻島先輩が、個性的ですが非常に魅力的で、主人公との関係性も非常に萌え要素が高かったです。
巻島先輩は主人公と同じクライマーと呼ばれる登坂を得意とする選手で、初登場時は独特な風貌に驚きましたが、不器用同士な主人公とのやりとりが可愛すぎて、一気に株が急上昇しました。
同じクライマーという事もあり、先輩として坂道を導くさりげない優しさはぐっときます。
同級生のクールな今泉と熱血な鳴子もこの二人だけで少年漫画が出来上がりそうなキャラクターですが、その間に主人公が挟まれることで、非常にほほえましい関係性になっています。

長期連載作品なので、手を出しづらいかもしれませんが、アニメ化もされているので、気になる方はまずアニメから入ってみて頂ければと思います。