モナーク

女神転生スタッフが携わったフリュー新作RPG。
カリギュラ2の時と同じように、期待と不安が織り交ざった気持ちでいざ挑んでみた訳ですが…。

信哉きゅんが可愛すぎて完全にキモオタと化しました

完全にキモオタのモナークですよ。やばいですよ何あの子。
細かい不満点とか色々あるのに「でも信哉が可愛いからOKです☆」という結論に収束してしまいそうな勢いなので、前置きはここらへんにして、感想いってみたいと思います。

良い所

キャラクター

最初はキャラの掘り下げが薄いかな?という印象でしたが、プレイを進めていく内に肉付けがされていって、最終的には全キャラに愛着が湧いていました。
本編のシナリオ以外にも、拠点で放置しておくとチャット会話が発生し、そこでも主人公以外の仲間の交流が繰り広げられるので、ついつい放置して会話を聞き入ってしまいました。
個別ルートは割と短めですが、キャラの過去のトラウマや信条を知ることができます。
各キャラそれぞれの心の傷に主人公が寄り添い、攻略キャラにとって主人公が特別な存在になる、という過程は王道ながらも胸が躍りました。
全員良くも悪くも清廉潔白ではないので、いい意味で人間味があるというか、矛盾や葛藤を抱えながらも必死に前に進み、終盤で成長した姿を見た時は不覚にもウルっときました。
どのキャラも最終的には主人公を特別な存在として認めてくれるので、愛され主人公を存分に味わえたのも良かったです。
むしろ全員主人公が居なくなったらやばくない…?と危惧するレベルの依存っぷりなので、本編終了後に新たな戦いがはじまりそうな予感がします。
舘先輩は割とさらっとした感じの印象ですが、個別ルートのラストの様子や事あるごとに「俺を見定めろよ」と暗に俺から目を離すな的な事を言ってくるあたり、なんだかんだ主人公に甘えている節があるので可愛いやつです。
逆に信哉は超ストレート!見た目と声とデレデレの発言に何度性別が行方不明になった事か…。
育ての親を特別な存在だと語った後に、主人公なんも言ってないのに慌てて「もちろん先輩も特別な存在ですよ…」と頬を染めながら言ってきますからね。なんだ貴様ヒロインか。
あまりの可愛さに男装の麗人を疑いつつプレイしていましたが、そんなこともなく。
安心安全のただの可愛すぎる男子なのでご安心ください。

謎解き要素

個人的に一番楽しかったのが施設ごとに用意された謎解きでした。
所々に散りばめられたヒントをもとに、パスワードを解いていく謎解き作業は、バイオが怖すぎてプレイ出来ないので、ゾンビと戦わずに謎解きが出来る喜びを私に与えてくれました。
面倒な人には厄介な要素かもしれませんが、ちまちま集めた情報を元に、試行錯誤するのが好きな方には堪らないと思います。

ストーリー構成

共通ルート→個別ルート→最終章と名作ギャルゲのようなストーリー構成ですが、これが中々良かったです。
個別ルートの流れが金太郎飴というか、大まかな流れは同じなので中だるみしそうではありますが、各キャラとの交流パートのお陰でモチベを保てました。
個別ルートの為に何度も共通ルートを周回する、という手間が無くサクサク個別ルートがプレイ出来るのは非常に有難かったです。しかもストーリー内できちんと理由づけもされているので、世界観を壊す事無く快適性を保っているのは素晴らしいの一言。

BGM

ボス戦ごとに専用BGMが用意され、そのどれもが超絶かっこいいです。
あまりBGMは重視していないタイプですが、イントロから惹かれる曲が多く、負けて再戦する事になっても曲の良さで悲しみをカバー出来ました。一番苦戦した強欲戦のBGMは、何度もやり直して何度もイントロを聞きましたが、毎回テンションが上がるBGMで本当に助けられました。

不満点

奥深いようで大味な戦闘システム

最初は発狂やら共感やら馴染みのないシステムに悪戦苦闘しましたが、システムを理解すると色んな戦略が楽しめます。
ただ、最終的には魔法ゲーになります。というか魔法が強すぎます今作。
単体の攻撃力は魔法も物理も大差ないですが、物理系の強いバフを持っているのが信哉なので、信哉が仲間に居ないルートだと魔法に比べて物理攻撃は火力不足になります。
逆に魔法バフ持ちの眷属という仲間は、一度加入してしまえばどのルートでも使用できるので、結局魔法で殴るのが一番手っ取り早いという結論に至ります。
スキル修得でレベルアップという仕様なので、それぞれが結構な量のスキルを持っていますが、ほとんど使わないスキルもありました。無駄にスキルの数増やすより、HP上昇とか移動力上昇などのパッシブスキル系を充実して欲しかったなというのが正直な感想です。
ただ、共感やリオーダーなどのシステムは非常に面白かったので、ブラッシュアップすればかなり化けるような気もします。

グラフィック

個人的には十分及第点なのですが、大手メーカーの美麗グラフィックに見慣れていると残念さがあります。
所々で挿入されるイベントムービーのグラフィックは綺麗なので、ムービーのクオリティのキャラを操作出来たら最高でした。
ただ立ち絵は非常に綺麗で表情差分も結構あるので、不満点と言いつつもそこまで不満に感じませんでした。
立ち絵のほとんどない主人公は、グラフィックの表情の変化が乏しいので、真顔か落ち込むくらいしかバリエーションが無いので、一番割を食ってるのは主人公かもしれない。
不幸続きの主人公なのでせめて笑顔のグラフィックくらいは欲しかったです。

会話シーンのテンポが悪い

会話シーンの大半が、キャラが喋る→身振り手振りのモーション→キャラが喋る、という感じになっていて、この人形劇のせいで会話のテンポが悪くなっています。
しかもちょっと腕を組む、とかそんな何気ない動作にやたら時間を掛ける上に、動きがもっさりしているので、このモーション待ちをしている時間が、プレイ時間を重ねるごとに苦しくなってきます。
正直動かずボッ立ちで良いから、サクサク会話進めてくれと思ってしまいました。

まとめ

新規IPという事で粗も多く改善する余地は大いにありますが、目立ったバグもなく安心安全にプレイ出来た事を何より喜びたいです。謎解き要素やホラー要素もありつつ、終盤の伏線回収や熱い展開は涙腺にくるものがあり、最後までプレイして良かったと心から思える作品でした。
開発元こそ違いますが、フリュー繋がりでカリギュラのようなブラッシュアップした続編、出してくれないかな~とついつい期待してしまいます。成長した信哉君とか出たら光の速さで買いますから…。
テイストこそ違いますが、カリギュラっぽさを感じる作品だったので、カリギュラっぽいキャラゲーがプレイしたい方は是非是非プレイしてみて下さい。